はじめに:踏み出そうか迷ってる方へ
まだ言葉の通じない子どもと2人きりの日中。
思考の軸は常に「子ども」で、自分の趣味は「特にない」と思い込んでいました。
そんな時に出会ったヨガは、「自分の人生を楽しむ」きっかけになりました。
そこからインストラクターになって、レッスンを自主開催。2度の産休を挟みながらも4年間レッスンを続けてこられたのは、ヨガが「ただの趣味」ではなく、レッスンをすることでつながる人との関わりに元気をもらえると感じていたからです。
この記事では、私がそう思えるようになった過程や、仕事と育児の両立などについても率直に綴っています。
これからヨガを学ぼうか迷っている方、インストラクターとして一歩を踏み出そうとしている方に、「私にもできるかも」と思うきっかけになれば嬉しいです。
夢は叶ったのに
私の小さな頃の夢は「専業主婦」でした。
理由は、自分の母がそうだったから。家で笑顔で子どもを迎えるお母さんになりたい——そんな憧れを持ち続けたまま、看護師として働きながらも、結婚を機に退職。すぐに妊娠して、夢は叶いました。
初めての子育てに戸惑うこともありましたが、「早く結婚して子育てをしたい」と思い続けていた私にとって、その時の生活はまさにやりたかったことだったので、ただ子育てを楽しんでいました。

けれど、子どもが8ヶ月の頃、夫の転勤で、それまでずっと住んでいた地元を離れて、全く知らない土地へ引っ越すことに。
周りに知り合いもおらず、土地勘もない中、言葉を話せない赤ちゃんと2人きりで過ごす毎日。
やりたくてやっていたはずの子育ても、ちょっと苦しく感じてきました。
夫が帰宅後に「今日は疲れた」と職場の話をするのをさえ、羨ましく感じました。
「私もなにか、子育て以外のことがしたい」
そんな想いから、夫の提案でホットヨガに通い始めたのが、私とヨガの出会いでした。
「じゃあいつやるの!?」
それまでヨガは一切やったことがなかったのですが、汗をかける、運動ができること、そして、子どもと離れる時間が作れたことは、自分にとって、とてもリフレッシュになりました。
近所に託児付きのお寺ヨガがあることを知り、そこにも参加するようになりました。
お寺ヨガでは、ホットヨガとはまた違うレッスン内容で、今までできていると思っていたポーズに、たくさんのポイントや、意識することで変わる体の感覚を感じました。
「これはおもしろい」「もっとヨガについて学びたい」
という気持ちが芽生えました。
そこでネットで「ヨガ 勉強」と調べると、出てくるのは「RYT200」や「ヨガインストラクター養成講座」ばかり。
たまたま、近所で受けられるヨガインストラクター養成講座の申込みが、もうすぐ始まることも見つけました。でもすぐには申し込む気になれませんでした。
「ただ、自分の趣味を深めるためにヨガを勉強したいだけなんやけどな」
- どうせ学ぶならディプロマがあった方がいいかも
- でも高いな…
- インストラクターにはならなくていいしな
- そこまでの時間とお金をつかって、講座を受ける意味あるかな
- 講座の間、子どもを預ける先もないしな
- 子どもとの時間が減るかも知れないな
と、踏み出せずにいました。
そんな時、お寺ヨガの先生にその気持ちを打ち明けたところ、にっこりとこう言われました。
「そう思うなら、「今」はあなたのタイミングではないのかも知れないですね」
「今じゃない? じゃあいつ?」
結局踏み出さない理由をたくさん並べて、現状を変化させるのが怖かっただけで、
本当は、「きっとできるよ!」「やったらいいじゃない」と背中を押してほしかったんだという気持ちに気付きました。
あっさり「やらなくてもいいんじゃない」と言われた気がして、逆にその言葉が背中を押し、養成講座への申し込みを決意しました。
活動のスタートは“流れに任せて”
半ば勢いで飛び込んだ養成講座でしたが、とてもワクワクした気持ちで受講していました。
講座を始めてすぐ、COVID‐19の影響で、すべての座学がオンラインになりました。
家にいながら新しいことを学ぶ。質問や学びを共有する同期がそばにいないことは、不安になることもありましたが、わたしなりに、とても楽しんでいました。
養成講座が開始された時、子どもはちょうど2歳でした。一時預かりの保育園へ慣らし保育に何度か行っていましたが、すぐにオンラインになったこともあり、中々定期的に通うことはなくなりました。
その分私が勉強していることをそばで見てくれていました。
「お母さん、ヨガのお勉強するから」と伝えて、講座を見たり、家でもヨガをしていました。
特にそれについて、子どもから何もコメントはなく、ヨガを新しい遊びだと、一緒に楽しんでいました。

養成講座では、アーサナはもちろん、サンスクリット語、ヨガスートラ、ギーター、たくさんのことを学ぶ中で、インストラクターとしての活動についての授業もありました。
「インストラクターとして活動せずに、どうやってこの講座費用を回収するんですか?」
そんな言葉とともに、ヨガインストラクターを「やるか」「やらないか」ではなく、
- 「スタジオに所属するか」
- 「自主開催するか」
- 「ヨガスタジオを運営するか」
この3択で授業は進められました。
インストラクターになるために講座を受講しているわけではなかったですが、
「そう言われると確かに、この講座代はもったいないのか、、、その中なら自主開催がいいかなー」などと考えて、そのまま自然と、講座と並行してヨガレッスンを自主開催する準備を始めました。
さらに、SNSで見つけた憧れのインストラクターさんのオンラインサロンにも参加して、アーサナの理解を深めながら、自分の形を模索していきました。
受講開始から半年後、RYT200を無事取得。学びと行動の両輪で、スタートラインに立ちました。
自主開催レッスンのはじまりと成長
養成講座の卒業式の日には、自分のレッスンを告知できるよう準備を整えていました。
でも、最初から予約が入るわけではありません。レッスンのために借りた体育館で、娘と遊んで帰るだけの日もありました。

それでも「ここまで来たらやめられへんな」と、SNSでの発信やチラシ配り、自主練など、できることは全部やりました。
少しずつ予約が入り、リピートしてくださる方が出てきて、レッスン開始5ヶ月後にはこんな声をもらえるようになりました。
- 「公園でも先生に言われたように、姿勢を意識してしまいます」
- 「レッスン後は子どもと一緒に昼寝するほど、しっかり動けてリフレッシュになります」
- 「長年の腰痛が、気付けば楽になっていました」
そんな言葉が、私にとって「もっと良いレッスンを届けたい」という原動力になっていました。

「おかあさん、今日はヨガがんばってな」
その日のレッスンの話をしたり、家でヨガをする私を見て、子どもからも応援してもらえるようになりました。
ヨガをすることで、子どもとの時間が減るのではないかと思っていた心配は、すっかりなくなっていました。
「楽しそうな背中をみせること」は、不機嫌でそばにいるよりずっといいのかも知れないと思えました。
産休、そして再びレッスンへ
2人目の産休中、私はオンラインレッスンも開始していました。
正直、もう対面はやらないかも…と思っていたのですが、産後にもう一度始めたいと思ったのは、“対面レッスン”だっだのです。
ヨガを伝えるときのお客様とのコミュニケーションや、レッスン前後の何気ない会話は、間違いなく私の中で大きな癒しになっていたと、そこでやっと気付きました。
「リフレッシュできました」と言ってもらえることも多かったですが、
レッスンをすることで、誰よりも私自身がリフレッシュできて、元気をもらっていました。
オンラインレッスンでも、他愛ない会話をすることはありましたが、やはり、同じ場所にいることで感じるエネルギーは大きかったのです。
ただ、元々レッスンの対象は産休中のママだったので、私がレッスンを再開しても、もう仕事復帰されている方も多く、また以前とまったく同じ方に来てもらうのはなかなか難しい状況でした。
それでも、ヨガで体を動かすことで、少しでもリフレッシュになったり、姿勢や不調の改善を感じてもらえるなら、また新しい人にも来てもらったらいい、というような気持ちで再スタートしました。
新しい方はもちろん、以前来てくださっていた方が、「待っていました」と、お友達を連れてきてくださることもあり、とても嬉しかったです。再開できてよかったなと、また頑張る活力になりました。
この経験から、3人目は妊娠8ヶ月までレッスンを続け、「産後5ヶ月で復帰します」と宣言して産休。宣言通り、産後5ヶ月からレッスンを再開させ、足掛け4年間レッスンを続けました。


おわりに:あなたにもできる
ヨガに出会って、「自分自身を楽しむ」という選択肢ができたこと。
インストラクターになって、レッスンをすることでむしろ自分が元気をもらえていたこと。
それは「私に特別な才能があった」からではなく、「ほんの少し動いてみた」ことがきっかけでした。
毎日、子どもと家族が優先で、自分のことは後回し。気付けば自分の趣味なんて、よくわからなくなる―――そんなお母さんはきっと少なくないはず。
だからこそ、自分の感情に意識を向けて、ちいさな「やってみたい」に気付くことが、
「自分の人生を楽しむ」こと、そして子どもや家族の笑顔にも繋がると思っています。

このブログでは、ヨガインストラクターとして一歩を踏み出したばかりの方、養成講座を終えたものの、レッスンをする勇気がまだ持てない方等に向けて、
私自身の経験や、レッスンするうえで実際に役立った知識・工夫などを綴っていきます。
「家族がいるから」「子どもがいるから」
と、自分を楽しむことを忘れかけてしまいそうなとき、
そんな誰かの背中をそっと押せるような言葉を届けられたら嬉しいです。

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